フランチャイズで独立したいと考える人も多いと思います。今回は、黒字倒産についてについて考えてみたいと思います。
その辺を実際にフランチャイズのスーパーバイザーとして15年以上の経験と現在本も出版して現場で活躍しているSVの専門家と考えてみたいと思います。
フランチャイズも含め今後独立をする方にとって会計の重要性は非常に大きくあります。
仮に申告なども含め税理士さんなどに依頼をした場合でも、自社の決算状況を把握しておく事は不可欠です。
今年度は、コロナの反動もあり倒産件数も増加傾向にあります。
よくみる黒字倒産とはどういう事なのかを考えてみたいと思います。
一般的には、赤字だから倒産をしていくイメージがあります。
しかしながら、決算上黒字であっても倒産するケースはよくあります。
一番の原因は、キャッシュが枯渇する事にあります。
例えば、初年度2000万円かけ事業を行い、1000万の売上がある会社で原価が40%の場合に600万が利益になるはずです。
キャッシュ的に仮にこの2000万円を借入した時に、2000万円かけたのであるから、通常は赤字になるのではないかと思われるでしょう。
1つは、減価償却という概念がありかかった経費が1度に全て落とせるわけではありません。
例えば物件の保証料は、預けている形になり経費として落ちません。
また、内装などに関しても仕様によって5年だったり7年で償却だったりします。
FCの加盟金なども一度に償却する事ができなかったりします。
また、仮に2000万の融資で年間400万程返済をしても、利息しか経費計上ができず、元金はそのままキャッシュとし減少をしていきます。
従って、このケース場合出た利益600万円から償却できたり経費分のみが落とせるだけであり、恐らく手元のキャッシュ自体は減ってしまう事が多くあります。
それに伴い、税金や社会保険料や消費税など支払わなければいけないものも伴い黒字決算でも倒産などに陥ってしまうケースもあります。
つまり、600万の利益はキャッシュとして600万残る事とはイコールではない事になります。
特に、現金収入の飲食店などの場合は、よく手元の現金が一時的に増加して後の仕入れ分や消費税なども含め支払えなくなることがよくあるとも聞きます。
この辺は、業種などによって現金管理も含め重要になります。
よく月商の2か月分が口座の現金にないと厳しくなるという話があります。
税理士さん任せにならず、会計においても注意しながらコントロールしていく必要があります。